グランパの山歩き
1.1997年11月10日(月)
2.単独行
3.JR:名古屋―鮫ヶ井¥1280 湖国バス:鮫ヶ井―養鱒場¥250
JR:柏原―名古屋¥1110
4.地図:国土地理院1:25000霊仙山、彦根東部
5.ガイドブック:新・分県登山ガイド滋賀県の山
名古屋駅で鮫ヶ井までの切符を買い、5番線ホームで待つ。やってきた快速は、通勤客が殆ど降りて空席が目立つ。庄内川を過ぎると、セイタカアワダチ草が目立つ。垂井から茶畑になった。
9時45分、鮫ヶ井駅で降り、バスに乗って養鱒場に向かう。
宗谷川の渓流沿いの紅葉が鮮やかだった。15分で着き、歩き出す。舗装道路から林道になる。凛とした空気、谷あいに聞こえるセセラギの音、チッチッと鳴く鳥、風もないのに落ちる枯葉、道脇に咲く野菊。静寂な空間を味わう。そこに赤い車が通り過ぎて行った。しばらくしてその車から女性ハイカーが歩き出していた。追いついて挨拶する。「今日は休暇をとって行けるところまで行く。年に四回は、ここを登る」という。一足先に桧林の中を登っていく。カナヤに標識があった。
11時20分、2合目の汗ふき峠を通過。
日を浴びた枯葉が生き返ったように光っていた。青空に紅葉の赤色が引き立っていた。
さらに雑木林の中を登っていくと、見晴らしの良いところに出る。飛行機雲が東から西にでき、琵琶湖が霞んで見えた。
一面笹原になった高原でパンを食べておく。
13時、小さな鳥居のある霊仙神社を通る。雨乞い信仰の地だ。
お虎ガ池は盆地の中にあり、琵琶湖の形をしていた。入り口に宮門と賽銭箱があり、ワンカップ日本酒と赤い実をつけた枝が徳利に挿してあった。身の丈ほどある笹が道を狭め、風が吹いてザワザワと音をたてていた。
風受けし笹原の秋ザワワワワ
13時20分、経塚山。バスで一緒だったハイカーがいた。屏風岩、漆滝経由で登ってきていた。
リュックを置いて霊仙山に向う。途中、風穴があった。頂上は風が強い。
枯れた菊が岩の間を埋めていた。岩にはり付く苔も生気がなかった。
14時10分、柏原に向って降りる。赤い屋根の避難小屋には「思い出残してもゴミ残さないで」と書いた看板が立てかけてある。スカイラインコースと書いた漆滝への道と分かれ谷山に向って登り、8合目の標識から降りる。獣道のような枯葉で埋まった道を登り降りする。
7合目で河内方面の道と分かれ、山腹を歩く。左手が開け、植林した山々が連なり、遠くに琵琶湖が見えた。
登山道の標識の下に「野猿に注意」と書いてあった。自然の生態系を破壊したために野生の猿の居所が少なくなっているようだ。 ブルドーザーが遠くで動いていて人間の臭いを感じた。
15時15分、4合目避難小屋は黄色のコンテナー箱で鍵がかかっていた。
再び樹林帯に入る。小鳥の鳴き声が聞こえた。杉林の中を降り、一段と大きな杉の木のある1合目の広場に出る。駅まで残り3.9キロ。水を飲み干して出発する。日が陰ると冷え込み、寂しくなる。水場でボトルに水を補給する。砂防ダムができていた。高さ14.5m、今年2月完成。先に豪華な道と橋があった。
山降りて月出る道や足重く
16時20分、ヤマハタ養鶏場の脇を通る。飼料の臭いが強烈だった。早足で過ぎる。名神高速道路の下を通る。ビュンビュンと車が上を走っている。トラックの音が地鳴りのようにすごかった。国道21号を渡る。ここ柏原宿は中山道六九宿の61番目で織田信長が泊まっていた成菩提院がある。定年前のオジサンが1人で切り盛りしていた。お寺は現在でも15ある。柏原駅に出る。
17時7分、電車に乗る。大垣で快速豊橋行きに乗り換え、名古屋駅に着いたのは、丁度18時だった。
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